知ってもらって好きになってもらう
こんばんは、DJ TAKI-SHITです。
ブラジルで「テクノブレーガ」という
ムーブメントがあるのを知っていますか?
ブレーガというのは、ブラジルで昔流行った
歌謡曲のような曲の事を指していて、
それにブラジルの若者たちが、自分たちの
ルーツ音楽を取り入れながら、
かなり我流な現代風クラブサウンドに仕上げて
ネット上に頒布しているムーブメントの事です。
中には、マイケルジャクソンや、レディーガガの曲を
勝手にテクノブレーガにしてしまう強者もいるようです
(もちろん許諾を取っていないと思いますが…)。
ブラジル各地のアーティスト達が人気があるようで、
中でもこの世界でのビヨンセという呼ばれている
ガビアマラントスというアーティストは、全国的な人気になり
メジャーデビューするほどの人気だそうです。
音楽性はなんでもありの土着的なごった煮サウンドで、
いうなれば「ダサカッコイイ」というのが適当な感じですかね。
音楽的クオリティーが高いとはちょっと言えないですが(笑)
日本で言ったら、MAD動画に近いノリですかね。
音源に関しては、完パケから映像制作、アップロードまで
全てDIYで行っていてネット上でMP3フリーダウンロード、
もしくはクラブなどでCD-Rをタダに近い値段で
たたき売りなどらしいです。
音源そのものは、売ることはしない、
ではどこで収益を出すのかというと、
曲を聴いてもらった人にクラブイベントや、
ライブに来てもらって物販することでビジネスするそうです。
つまり音楽そのものは、もうタダで良いということですね。
日本のように無料でダウンロードするのは違法だったり、
今でもCDとしてのパッケージの購買を促すビジネスモデル
ではなく、まず知ってもらう、
そしてその次に音源もタダで楽しんでもらう。
さらに好きになってもらって ライブやクラブイベントに来ることで
お金を払ってもらう、またアーティストグッズを買ってもらう、
というところに結び付けるというワケですね。
ブラジルではリオのカーニバルなども国民的な行事ですし、
お祭り好きの国民性をそそったビジネスモデルという風にもみえますね。
CDを売るのは、もうダメと言うつもりはないですが、
新たな音楽ビジネスのスタイルの可能性を
秘めたムーブメントということだ言えそうですね。