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結局頭の中にあるものがすべて

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こんばんは、DJ TAKI-SHITです。
オリンピックのデザインについて最近、世間では物議をかもしていますね。
まあ非常にデリケートな問題ではありますが、ジャンルは違えど、作り手としての見解を僕なり書いてみたいと思います。

デザインにしても音楽にしてもアートにまつわる創作物を作る人というのは、かならず先人の影響を受けています。

どの分野にしても先人達が創作の限りを尽くして出してきた作品が、世の中にごまんとある中で、それらに全く似ていない、今までに誰も見たこと聴いたことないものをクリエイトするのはほぼ不可能に近いと思います。

みんな物心ついてから、好きなミュージシャンやデザイナーがいます。
好きになると、当然深く掘り下げる訳で多大な影響を受けるものです。
そして自分が作り手になると、自然とその影響下にあるセンスが作品に出てしまう。

これはごく自然なことだと思います。

そもそも今までに見た物事や聴いた物事つまり頭の中にインプットされた事しかアウトプットできないのですから。今まで自分に脳の中に入ってきてないものは、出る訳がありません。
では出せるものは何かというと、今までに聴いたもの見たものです。

またデザインであれ音楽であれ、受注、発注、納品というステップがある売り物になる創作物の場合、あまりに奇抜で誰も見た(聴いた)のない無い作品は、採用される可能性は低いです。そもそも発注する側からのリクエストもあります。

日本のポップスの場合は、クライアントがどういったものを欲しているのか、ということを汲み取りながら、作っていくわけです。商業音楽の場合だと、今まで売れた実績のあるコード進行のパターンや、構成、歌詞のテーマなど、ある程度売れる為のセオリー、ロジックなどをあるので、どうしても似てしまうということがあります。

僕の考えるクリエイトは、既存物の組み合わせだと思っています。その組み合わせを選ぶセンスとか、どの部分をどう使うのかということが、その人のカラーになるのではないかと思います。

また仕事として請け負う時のバランス感覚も大事かなと。

職業作家としての技術力と、(影響を受けたものを)自分というフィルターを通して出せるアイデアと、クライアントが望むもの(売れるため、多くの人に受け入れてもらう為のマーケティング部分)とをうまくミックスして、構築していく作業かなと思います。