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ボーカルディレクションで最も大事なこととは

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こんばんは、DJ TAKI-SHITです。

先週はレコーディングでどこに投資すべきかという記事を書きました。

→ クオリティーアップの為にどこに投資をすべきか
http://tokyo-dtm.com/blog/quority_up.html


その中で[ボーカルディレクション]というワードが出てきましたが、今回はこれについて少し書いてみたいと思います。

あなたは、レコーディングで誰かの唄や、楽器のプレイを録る時にどこに注視して作業を行っていますか?
そもそもボーカルディレクションが何をするのか、ご存知でしょうか。

ボーカルのディレクションというのは、レコーディングの際に良いテイクが録れるように、コントロールルームからボーカルブースに向けて、口頭で「こうしてください」「あーしてください」と指示を出したり、歌い手さんの気持ちが凹まないようにメンタルのサポートケアなんかをしたりする、結構大変な作業です。

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で、主に何をチェックしながらディレクションするのか。

唄ものの場合
・普段通りに声量がきちんと出ているかどうか
・ピッチ(音程)が安定しているかどうか
・タイミングが合っているかどうか
・A,Bサビ,ブリッジ,アカペラ、それぞれのパートに合わせた強弱がつけられているかどうか

などなど、おおまかに言うとこんなところでしょうか。

では、この中で最も大事なところはどこでしょうか。

それはタイミングがリズムに対して合っていうるかどうかです。

声量が出てるかどうかは、基本中の基本で、その日の体調に関係したりとか、ボーカリストとして、その人の資質に関わることです。

ピッチに関しては、ある程度歌える人であれば、あまり直さなくても大丈夫ですし、そもそも直すのが前提の場合は、この時代テクノロジーの力を借りれば、後からいくらでも補正ができます。(膨大な時間と労力を要しますが…)

パートに合わせた唄い方ですが、これもその人のスキルや経験値によるところが大きいので、ディレクションとしては、気持ちを乗せる為に背中押すくらいの作業ですね。

タイミングがあってるかどうか。HIP HOP,R&B,HOUSEなど、リズムが何より大事なクラブトラックスに乗せる為のボーカル(ラップ)では、最も重要なことです。

タイミングだけは、その時自然に生まれるグルーブやノリのようなものが、後から絶対に補正ができないからです。

僕は以前、あまり上手でない人のラップのタイミングを直しを後からやればいいやと軽い気持ちで直しに臨んだことがありますが、細かくやればやろうとするほど、上手くいかずに結局、再度録り直すハメになってしまったことがあります。

ボーカルディレクションで、一番力を入れなくてはいけないこと。

それはトラックのリズムとタイミングが合っているかどうか です。

ここにフォーカスして録音して行きましょう。