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ゴールデンボンバーの特典無しCDリリースにみるマーケティング

こんばんは、DJ TAKI-SHITです。


巷でいろいろと物議を醸しているゴールデンボンバーの新譜

『ローラの傷だらけ』。


タイトルも彼ららしくて、面白いのですが、

今回話題になっているのが、音源

リリースで初めて特典を無しにしたこと。


ご存知の通り、現在のCDパッケージビジネスというのは、

特殊アイドル市場がメインとなっていて、

握手券やライブチケットの特典付きで

あることがまさにデフォルト状態であります。


現行で売れている数少ないアーティスト ゴールデンボンバーが、

あえてこの市場に特典無しでのリリースという業界に一石

投じる行為。


結果的に前作の『101回目の呪い』の約15.8万枚から

オリコン2位だったものの売上は約4.3万枚と

訳3分の1にダウンしてしまったそうです。



この結果を受けて、ボーカルの鬼龍院さんは


「誤解を恐れず言うと、僕たちのCDの売り上げ枚数でいうと

音楽は特典に勝てない」


「何を売ったかわからないまま獲得した1位より、

はっきり自分の意見を無理矢理通し、自分で作った自分の作品を

売ってみんなが買ってくれたことの方がはるかに嬉しいです。」


とコメント。


なんとなくMステでトーク無しで演奏のみの出演というのも

わかる気がするコメントですね(苦笑)


先日アイスバスケットでも独自のスタンスで対応していたり、

自分を持った非常に芯のある方なのかなというところが

垣間見れます。


今回のこともクレバーだなと思うのは、セールスが落ちるのは

分っていてあえてやっているのではないかなと。


そもそも

演奏しないエアバンドというコンセプト、

ビジュアル系の強烈なインパクト、

常にユーモアのある立ち振る舞い、

でも曲はイイ


このようなともすれば一発屋さんにみられるような一見音楽で

全うに勝負していないのではないかと思えるグループが


業界に一石を投じるようなことをやった。



セールスの結果が良かったとしても悪かったとしても

最初から次に繋がるマーケティングを狙ってやっていたのでは?


だとしたら、


鬼龍院さんはミュージシャンでありながら卓越したセンスを持った

ビジネスマンでもあるということですね。


これから、音楽業界は個人の時代。


ミュージシャン自身が良い音楽を作ってさらに、

頭をひねりながら、独自にビジネスを展開する必要があります。


今回の事は考えついたとしてもなかなか実行するのは

かなり難しかったと思います。


ミュージシャンとしてのアティチュード、企画力、実行力

大変見習うべきものですね。