Tokyo DTM Connection

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ハウスビートを簡単にグルーブさせる方法

こんばんは、DJ TAKI-SHITです。
今日はハウスなどの四つ打ちのドラムプログラミング時のタイミングを
どうしたらグルーブが生まれるのかを書いていきたいと思います。

まずは1拍,2拍,3拍,4拍のタイミングに909系のキックを置いておく。
そして、2拍目、4泊目にはスネア(またクラップなど)をおいて、ドンッタッ、ドンッタッ
というようになるように配置して、次に裏拍の8分にあたる位置にオープンハイハットを配置。

これでよくある、ドンチー、ドンチーという、ハウスミュージックのベーシックなビーツができます。

いまのDAWソフトに入っているサンプラー音源などには、かなりキレイな音で
サンプリングされた808系や909系の音が入っているので、そういったキットを
そのまま使うとよいと思います。昔は、サンプリングCDを買ってきて、探すのも一苦労でしが…

現状ジャストタイミングの状態です。特にグルーブクオンタイズや、
一個一個の素材をナッジしながらズラすということは、やっていない状態です。
いわゆるスクエアなノリということですね。

オーディオをそのままジャストタイミングで貼り付けするのは、さすがにペタッとした質感が
出てしまう可能性がありますが、MIDIを使って鳴らすのではあれば、
正直これだけでも、ベースとなるビーツは十分問題ないかと思います。

実際に僕の周りのプロの作家さんでも、四つ打ちに関しては、ジャストで
打って前後にずらすなどのナッジ作業はしないという人は結構います。

このタイミングのグルーブを追及すると、ほとんどキリがなく、仕事として
受注している以上〆切がある為、もっと他のアレンジなどに時間を使いたいことがあるからですね。

僕も四つ打ちに関しては概ねそんな意識なんですが、ただ一つ
手軽にグルーブを作れるズラしタイミングをやっています。

それは裏拍である、オープンハイハットの配置を少し早めることです。

例えばHIP HOPやR&Bなどのドラムビーツを作るにあたって、
配置のタイミングによるグルーブを作ろうとすると、16分音符や、8分などの
裏拍の音符をどこに配置するかだと思います。

ただ四つ打ちに限っては、シンプルに8分がメインの打ち方になります
(パーカションやゴーストノートなどは除きます)。

この8分のオープンハイハットの打つタイミングを少し早めてやることで、
ハウスビートに不可欠な疾走感が出て、少しテンポが上がったように聴こえます。
若干くい気味に聴かせるということですね。

オリジナル909のハードウェアの特性で、MIDIのタイミングが
1拍目や3拍目などに比べると、裏拍のタイミングが遅れる設計であったらしいです。

で、それを補う為にわざと、裏拍が少し早く出るように補正してあるようです。

90年代初頭のハウスが凄い勢いで盛り上がった時代は、このオリジナル
909を使ってニューヨークやシカゴ、ヨーロッパなどで、たくさんの黎明期の
ハウスクラシックが生まれています。

その時僕ら日本人を含む全世界のリスナーが、たくさんレコードを買って聴いたワケです。

アメリカやUKのビートメイカー達は恐らく909のタイミングのことなど考えずに、
ジャストで打っているのに、何故かグルーブしているということを
知らずの内にたくさん作っていたと考えられます。

それを僕たちのようなフォロワーが、少しでもオリジナルに近づけたいという思いで、
コピーしたら実はオープンハイハットを気持ち食い気味に打つとなんかカッコイイ!
ことに気づいて、それを行っているということですね。

機材が音楽のジャンルを作るとは、この事ですね。
この手法は今でも結構使えるので、ハウスものなどの四つ打ちビーツを作る時は是非試してみてください。