Tokyo DTM Connection

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サンプリングサウンドのなんたるか。

こんばんは、DJ TAKI-SHITです。

今年HIP HOP界で、華々しい快挙ともいえる実に夢のある偉業を達成したDJがいます。
[UPTOWN FUNK] でビルボードチャートでなんと14週連続でナンバー1に輝いたマークロンソンです。

フィーチャーリングアーティストとしてメインボーカルを務めたブルーノマーズの飛ぶ鳥を落とす勢いというのもあったのかもしれませんが、とにかくDJ名義でこれだけのメガヒットはなかったと思います。

そのマークロンソン、先日、ビルクリントンや、今や文化人となってしまったU2のボノなどが過去に講演したことのある、様々な分野の1流の人がプレゼンテーションを行うTEDに出演しました。

サンプリングが音楽を変えた

いやあ痺れますね~。こんな仰々しい場でターンテーブルとMPCを叩いて、まさにサンプリングしてみせて、このプレゼンの為の1曲のトラックをライブしてます。粋な計らいですね~、カッコイイです。

しかしまあイケメンですね~。しかも略歴なんかもちょっと調べてみたら、生みの父親は元イギリスの外交官で、育ての父親は驚くべきことにフォリナーのミック・ジョーンズだそうです。しかもヴァッサー大学とニューヨーク大学の二つの大学を卒業、さらにトミー・ヒルフィガーの広告モデルまでも。しかもプロのDJ。完璧ですね。。モテ要素しか見つかりません。。

まあそんなことはさておき、肝心なプレゼンですが、僕は6:00~6:31の発言が最もしびれましたね。。

“デラソウルや、ビースティーボーイズは、1st,2ndでサンプリングを駆使して確信的な音楽をつくりあげた。でも彼らは楽器が弾けずに作曲できないから、仕方なしにサンプリングしたというワケではなく、その曲に対して強烈な思い入れがあって、乗っかってみることで、何かを生み出したかった”

こういうことなんですよね。サンプリングするっていこうことは。

HIP HOPを無骨なイメージだけで判断していたり、音楽的にもただループして、ドラム乗っけただけじゃん。とか、唄が下手で演奏できないから、ラップとサンプリングなんでしょと、しばしば揶揄されることがありましたが、そういうことではないんですよね。今回はなんといっても”白人で育ちが良く世界的なバンドのメンバーを父親に持つインテリセレブが14週連続全米No.1を成し遂げた”という大義名分がありますから。

まさにイノベーションです。プレゼンのタイトル通り、”サンプリングが音楽を変えた”でしょう。

動画ではHIP HOPを語る上では絶対に欠かすことのできない超絶クラシックである、スリックリックの[ladi da di]を取り上げて今まで597回もサンプルされたと言っていますが、僕も昔このレコードからガシガシサンプルしてました(笑)。最初から最後までアカペラ出し、ボイスサンプルとしてとにかく使い易かったんですよね~。

Slick Rick & Doug E. Fresh – La Di Da Di 
https://youtu.be/icBflcYZhpo

因みにサンプリングに関しては、過去にこんな記事も書いています。

サンプリングはHIP HOPだけじゃない。 
→ http://ameblo.jp/taki-shit/entry-11540753352.html

今回のTEDのマークロンソンのプレゼンは、単純にうれしかったです。

イギリス出身の白人で育ちの良いDJがビルボードで連続14週ナンバー1をとって、こういった各界のリテラシーが高いインテリジェンスが多く集まるところで、プレゼンをしたというところが。

これからもガシガシ、サンプリングしていきたい所存であります。