せつない曲をつくるコツ
今回はぼくが曲を作るときに割と意識していることの一つについて。
それは、メロディを書く時に、あえてコードトーン以外の音を使うということです。(当然、曲によりけりですが。)
コードトーン以外ということは、バックで流れているコードには含まれない音ということ。
そうすると、その音は当然目立ちます。メロディの印象をより強くできるのです。
コードに対してコードトーンばかりでメロディを付けていくと、コードのハーモニーにメロディが沿うわけですから、響きはすごく安定します。
イメージとしては「強さ」「堅さ」のようなものがその響きには強く含まれます。
対してコードトーン以外の音を使うことは、コードの響きに対して一定の不安定さをもたらすので、先と対比させるとすれば「弱さ」「柔らかさ」といったイメージを与えます。
これが日本人が大好きな「せつなさ」というやつを生む要素の一つだとぼくは思います。
ただ、やり過ぎるとコード感が希薄になってしまうので、アクセントとして使うのがいいかもしれません。
その音がメロディにおいてどれくらいの長さや重みを持って存在するのがベストなのか、そこに作る人の個性も出るのかもしれません。(長さ→音価、重み→強拍弱拍や表裏)
最後に、あと一番大事なのは、その音はどこから来て、どこに行くのかです。
先ほどせつなさを生むと書きましたが、そのためには、コードトーン以外の音が出てくる瞬間と同じくらい、その音がどこに落ち着くのかということに注意を払わなければいけません。
ただポンっと使うのではなく、音の連なりの中で、効果的に使えるようになれば、よりせつない曲が書ける!…はず!!
皆さんも試してみて下さい。
(写真は先日ふらっと立ち寄った武道館近くのさくらです。)