Tokyo DTM Connection

Blog

どうやったら音が太くなるのか

こんばんは、DJ TAKI-SHITです。
年末に人生初のインフルエンザにかかってしまい、ダウンしてしまい
久々の更新になってしまいました。。

さて2015年最初の記事は、トラック制作時に音を太くするにはどういう処理を
していけば良いのかということについて書いていきたいと思います。一音、一音を太くするというのは、HIP HOP,R&B,HOUSEなどの
クラブミュージックトラックのみでは、なくロック、ポップスなど、
全ての音楽ジャンルに共通する永遠の課題と言っても過言ではないと思います。

僕自身も長年、どうやったら音を太くできるのかということを日々研究していろいろな事を試してきました。
ちょっと、今までにやってきたことを羅列して書いていきたいと思います。

1.ハードウェアのサンプラーや、音源を使ってみる
→ まだソフトサンプラーやソフト音源の音が細いと言われていた時代ですね。
何故、ハードウェアが音が良いのかというと、それはやはりその音源単体で
コンセントがあり、物理的にケーブルを伝って電気が通るからという理由でした。

物理的な論理では、ソフトウェアの方が音が良いハズなのですが、
聴感上では、やはりハードウェアの方が、ガッツが出るというか、音が前に出て
他のソフトシンセともシンクロし易くなじみやすいという考えでもあります。

この論理は、正直今でも十分使えると思います。ただDAWに実際に
録音しなければならないので、トータルリコール時にめんどくさいという
デメリットがありますね。電源を入れっぱなしでやれば良いという方法もありますが。

2.メインPCとオーディオインターフェイスの電源ケーブルをオヤイデに替えてみた。
→ 気持ち的な部分かもしれませんが、これも出音がクリアで
洗練されたような気がしましたね。ただ優先順位としては後ろの方かなと思います。

3.ドラム素材をレコードやCDからサンプラーに録音する時に、サンプラーやDAWのインプットに古いベスタクスのDJミキサーを噛まして録った。
→ これも気分的な部分が多く占めているのですが、一昔前のHIP HOPトラックは、
ベース音源にAKAIの古いサンプラーのサイン波などが使われていることもあり、
この処理を行うとフィルターのかかった音になってだと、
そのベースに対しての相性が良かったこともあってよくやっていました。

ただクリアな音が全盛な現在から考えると、それをやったからといって、
低域が多く含まれていたとは考えづらいところもあります。

4.周波数を仕訳して素材をレイヤーする。
→ 現在の方法はこれが多いですね。ドラム素材に限らず、シンセやエレピなど、
足りない音域足りてる音域を明確にして、各音色がきちんと活きるように
棲み分けして処理をしていくことで、論理的にも聴感上でも、レンジが増すと思います。

5.ソフトシンセやサンプラーが格段に音が良くなったので、厳選して1本で使う。
→ これは、厳選するというところがポイントですね。ベース音源なんかは
以前は当たり前のように2本重ねてレイヤーして打ち込みをしていたものですが、
昨今のソフトシンセは、本当に音が良いので、良い感じの音を凄く耳を研ぎ澄まして
聴き比べして、厳選したものを使うということもあります。

これはつまり良い音色だと判別できる良い耳を養うことが大事だということです。

ということで、音を太くする方法を僕が今までやってきた手法を書き連ねてみました。
まとめとしては、どんな手法で行うにせよ、どうやったら音が太くなるのか、
どうやったらもっと本物に近づけられるのか、というマインドを持って制作する
というのが、最も大事だということだと思います。