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トラックダウン時のエフェクトの基本的な役割

最近はトラックダウン(ミックス)も自分で

全てやってしまうという人が増えてきました。

私も適宜、自己完結でやってしまう場合があります。

 

トラックダウン時に使うエフェクトに関して書いてみたいと思います。

かなりざっくりですが、主にトラックダウン時に使うエフェクトこの四つです。

 

コンプ,EQ,ディレイ,リヴァーブ

もちろん他にもゲートやマキシマイザーなど多数ありますが、

これからトライしたいという人はまずこの4つに絞って考えていきましょう。

そしてこの四つを次の2種類に分類します。

 

[ダイナミクス系] コンプ EQ

[空間系] ディレイ,リヴァーブ

 

この分類した理由ですが、

基本的にエフェクトのインサートの仕方が違います。

[ダイナミクス系] はミキサーの各入力チャンネル(トラック) にそのままインサートします。

 

[空間系] もそのままミキサーの各入力チャンネルにインサートすることも可能ですが、

こちらはもう一本AUXトラックを新たに作って、そこに[空間系] エフェクトをインサートして

効果を得たい音の信号を送って、二つのトラックから音出すことで[空間系]

効果を出すのが一般的な方法です。

 

この手法を[センドリターン]と言います。

 

ダイナミクス系のエフェクトがそのまま音を丸ごと変化させるものに対して

空間系のエフェクトは、鳴っている音に対し、エフェクトを付加して効果を

得るものとして考えていきましょう。

 

因みにダイナミクス系のエフェクトは、インサートをしていく順番でも音の

鳴り方が変わっていきます。

 

[EQ] → [コンプ]  と [コンプ] → [EQ] では音が違います。

 

どっちがアウトでどっちがセーフということはなく、適宜な感じですが、

私はミックスする場合は、[コンプ] → [EQ] がほとんどです。

 

空間系のエフェクトをそのまま入力チャンネルにインサートした場合、

大概シーケンサーには、どのくらいのエフェクト効果を出すのかという

ツマミとして、[MIX]というもの、もしくはDRY~%, WET~% というフェーダーがあったりします。

 

そこでかかり具合を調節するワケですが、

仮に100%でリヴァーブを直接インサートした場合は、元音はほとんど聞こえず

ブヨブヨとした音が鳴るだけの微妙な処理になってしまいます。

 

ですので空間系のエフェクトは必ず原音と処理した音と両方鳴らすのが

セオリーということです。

 

センドリターンの効果はさらにあって、

コンピュータのCPUの負荷の高いリヴァーブなどを、かけたいトラックに

全てインサートしていったらよほどスペックの高いマシンじゃないと、

6,7本くらいでかなり動作が遅くなったりエラーで

止まったりするようになるでしょう。

 

センドリターンで一つのAUXトラックにリヴァーブを

インサートしておいて、かけたいトラックをそこに送ってやることで、

空間系エフェクトの全体的なまとまりも出るし、CPUの負荷も抑えることができます。

 

基本的にトラックダウン(ミックス)はこのセンド/リターン のコツをつかむと

後はスムーズに理解していけると思います。

 

トラックダウンを自分でトライしてみたいが、右も左もよくわからんという方

ここまでをとりあえず覚えましょう。