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ULTIMATE BREAKS & BEATSって知っていますか?

こんばんは、DJ TAKI-SHITです。


ULTIMATE BREAKS & BEATSって知っていますか?

このようなレコードジャケットをしています。

ULTIMATE_1 ULTIMATE_3

 


ここ5,6年くらいでビート制作や、DJを始めた比較的

若い世代の方は知らないかもしれません。


キャリアが10年以上ある方は、おなじみのレコードです。


というか、一昔前までは、HIP HOPのDJやトラックメイカーに

とっては、超マストなレコードでした。


で、一体どんなものかというと、平たくいうとコンピレーションです。

VARIOUS ARTISTSというカテゴライズになります。しかもイリーガルなので

曲名のみで誰のとは書かれていません(笑)

 

どんなコンピなのかというと、トラックメイカー、DJ、ダンサー

ヒップホップに関する人に使い勝手の良い曲が独自のチョイスで

収録されています。


ジャンルでいうと、70年代のファンク、ロック、ソウルの曲が

ほとんどです。


全部で25枚リリースされています。

かのQ-TIPがその内の非常にレアな番号のレコードを

1000ドルで出して買ったとか、買わなかったとか、という

話も聞いたことがあります。


そのくらいトラックメイカーであれば、

のどから手が出る程欲しいと思わせるレコードだったのです。

 

どのように使っていたのかといえば、

例えば、DJ。

イントロや、中盤に入るドラムのブレイク部分などを2枚使って

延々と繰り返してラップのライブなどにガンガン使えます。


そしてトラックメイカーは、そのイントロやブレイクパートを

SP1200などのドラムマシーンに単音サンプリングして、

ビートメイクにもガシガシ使えます。


これの何が良いのかというと、

とにかくビーツがどの曲もカッコイイ!


王道的なところでいうと、RUNDMCのこの曲

Run DMC Here We Go

 

 

これも、ULTIMATE BREAKS & BEATSに収録されている

Billy Squier – The Big Beat

 

を使っています。


その他、ULTIMATE BREAKS & BEATSを使った曲は

90年~95年くらいのヒップホップはもう80%くらいがそうです。


そのくらい、簡単にカッコイイビーツが作れてしまう

使い勝手の良いレコードだったのです。


今でもULTIMATE BREAKS & BEATSを使ってビートメイクしている

USのトラックメイカーは結構います。

 

時代を超えて愛されるブレイク集な訳ですね。


ただ最近の人達はそのまま使ってはいないですね。


必ず単音の808キックをレイヤーなどをして重ねたり、

違うビーツを重ねてループしたりと、音も太く

今っぽくちゃんと作られています。

 

カッコイイビートが作れない。。

どうしても機材に最初から入っているプリセットのビーツのようになってしまう。。

そもそもカッコイイビートの感覚が判っていない。。


など、お悩みの場合、

ULTIMATE BREAKS & BEATSを軽い気持ちで制作に使ってみたり

YOUTUBEなどで、掘ってみたらいかがでしょうか。


HIP HOPやR&Bは、ドラムさえカッコ良ければ後は

なんでも良い世界です。


こういった歴史を学ぶことが良いトラックをつくるのに

実は一番の近道かもしれませんね。


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