本当はサンプリングサウンドが最強の理由
こんばんは、DJ TAK-SHITです。
今日は私のトラック制作の原点である、サンプリングトラックについて書いてみたいと思います 。
因みに過去にこのようなサンプリングに関する記事を書いてきました。
サンプリングサウンドのなんたるか。
→ http://tokyo-dtm.com/blog/mark-ronson.html
初心者だからこそおススメのサンプリングを使ったトラック制作
→ http://tokyo-dtm.com/blog/sampling_seisaku.html
ULTIMATE BREAKS & BEATSって知っていますか?
→ http://tokyo-dtm.com/blog/ultimate.html
そもそもサンプリングって?という方の為に、少々ご説明をすると
その昔、アメリカンアフリカンの方々が、経済的に困窮し、音楽をやりたいけど、楽器を買うこ とができなかった時代。
自宅にあったレコードプレーヤーを持ち寄り、2台使って曲のイントロのドラムブレイクを繰り返 し(ループ)したところ、意外にもカッコ良くてそのままラップを乗せてみた。それならそのままそのレコードのイントロのサンプリングして使ってしまおうというところが発祥となっているようです。(諸説あります)
で、なぜ本当はサンプリングトラックが最強なのかというと。
それはトラックメイカーのセンスがモロに出て、かんたんにマネできないからです。
MIDIをメインとする打ち込みがメインのトラックだと、プロもプリセットをガシガシ使うこの時 代、ある程度の打ち込みの知識と、その機材さえもっていれば、いとも簡単にマネをされてしま います。
その点、サンプリングをメインとしたトラックでは、その人が選ぶネタのチョイス、またどこで 切り貼りして、どこをループさせるのかトラックメイカーのセンスがモロに出ます。
そして打ち込みで弾きなおすことでは、絶対に再現できない質感が出るからです。
トラックメイカーが、ネタをチョイスするセンス自体に重きがおかれるワケです。
基本的にサンプリングをネタとするトラックは、まだ世に出ていないフレッシュさが非常に重要 視されます。つまり早い者勝ちなのです。フレッシュであればあるほど良いのです。
また今まで出尽くされてきたネタを使ったトラックでも、違う切り口、例えば同じサンプル曲で も違う部分をサンプルしている、あるいはネタを細かく切り刻んで組み換えすることで、新しい グルーブを生みだしているようなパターンはもちろん別です。
ただいくつかのデメリットもあります。
MIDIの打ち込みのように、唄に合わせて、キーを変えたり、コードを替えて行ったりする柔軟性 は低いですし、非常に制約があります。また良いサンプルネタを掘るにも時間とお金と労力を要 します。
ただこういったことでハードルが高くなっていることも、その他大勢がやらないことであり、他 人にアドバンテージを付けられることの一つでもあります。
とはいえ、サンプリングを使うのに抵抗がある方もおられる方もいらっしゃると思います。
確かに他人の曲から、一部とはいえ拝借してくるのは、気が引けると思うかもしれません。
パクると言われればその通りなのですが、ここではあえてリスペクトを込めた”オマージュ”とい う位置づけでやってみましょう。
世の中のすべての創作物には、必ずモチーフとなっているものがあるものです。
いきなりメインループをサンプルにするのは、ちょっと…という方は、打ち込みトラックの最終 仕上げにスパイスとして、軽く何かのサンプルを乗せてみましょう。この時にキーが合っている とか、合ってないとかはどうでもよいです。
キーがあっていないことで、どこにもない質感を出すことができますし、それがカッコ良ければ 尚良いのです。
大事なことは、セオリー通りに制作することではなく、出来たものが自分のセンスで自信を持っ てカッコイイと思えるかどうかなのです。
今までサンプリングをしたことが無い方、是非一度試してみてください。